2007年11月9日金曜日

日本は明確な階層社会(つまり差別で成り立っている)

ルース・ベネディクト 菊と刀 より

「…日本は近年いちじるしく西欧化されたにもかかわらず、依然として貴族主義的な社会である。人と挨拶をし、人と接触する時には必ず、お互いの間の社会的間隔の性質と度合いとを指示せねばならない。

日本人は他人に向かって’EAT’(食え)とか’SIT DOWN’(座れ)とか言うたびごとに、相手が親しい人間であるか、目下の者であるか、あるいはまた目上の者であるかによって別な言葉を使う。

同じ’YOU’でもそれぞれの場合に別な形を用いねばならないし、同じ意味の動詞が幾種類かの異なった語幹をもっている。…」

引用終わり

つまり、全ての日常の行動に階層社会の意識づけの要因が詰め込まれているのだ。

立ち居振る舞い、しゃべり方、歩き方、表情から仕草にいたるまで全て、許される行為と許されざる行為が明確に分かれており、許されざる行為は限られた雲上の人々にのみ許されているものと普段から教えられてきているのだ。

これこそ階層社会への道程であり、我々は進んで階層化させられてきたのだ。

暴力を振るうものは悪いのではなく、そういった階層(893)だと教えられてきているのだ。

なぜ、休日になるとチンピラ風な行動を取る輩が大量に発生するのか? 全てこの階層化社会が説明してくれている。

社会的集団の中で、最下層を占めている働き手は、「お客は大切なもの」と教え込まれる。

階層社会では上の階層への階段をどのように手に入れるかが重要になる。 誰もが虐げられたくはないからだ。

だからこそ、働き手ではなく、お客という上層の集団に週末のみ進んで住み込みたがり、普段よりも上層の行動を取ろうと躍起になるのだ 浅ましき階層社会。 カースト制といったほうが良いであろう。