2007年10月11日木曜日

貧困への道程1

オルタナティブ通信 http://alternativereport1.seesaa.net/ CIAを作ったのは誰か  

バナナボートという有名な曲がある。中南米のバナナ農園で、奴隷として労働する黒人、先住民(インディアン等と差別的に呼ばれて来た)の悲哀を歌った曲である。  
かつても現在も、米国の貿易商社(穀物商社等)に支配された中米では、住民の食べる食糧を生産する事が禁止され、商社が輸出するバナナだけを生産する、単一作物農業=モノカルチャー化が推進されている(注1)。  
しかも中米全体の経済中枢が、UF=ユナイテッド・フルーツ社(チキータ・バナナ)1社によって、強硬に支配されて来た。  
かつてUFは、黒人、先住民族等の「奴隷」の反乱を押さえるため、秘密警察とスパイ組織を中米の全域に張り巡らせ、奴隷労働に反抗する奴隷=有色人種を次々と殺害して来た。「見せしめ」のために反抗した黒人の体を500片の「肉片」に引き裂く拷問を奴隷の眼の前で行い、その500片の「肉片」が動物により食べ尽くされ、腐敗して消失するまで奴隷の眼に付く場所に放置された。
 こうした奴隷労働と秘密警察による虐殺により、かつて南北アメリカ大陸に居た先住民族の95%以上が殺害された。
その数は5000万人を超え、文字通り「皆殺し」である。  
この中米のスパイ、拷問、虐殺組織が、後に米国のCIAとなる。UFの経営者がブッシュ大統領一族であり、CIAの中核部隊がブッシュ一族のUFの秘密警察であったため、CIA本部が「ジョージ・ブッシュ・センター」と呼ばれる事となる。  第二次世界大戦以前の、こうした状況は現在も変化していない。  
第二次世界大戦後、中南米諸国では、米国の穀物商社にバックアップされた軍事独裁政権が乱立し、穀物商社の農園での奴隷同様の低賃金に反抗する黒人、先住民族は軍事独裁政権の秘密警察により、次々誘拐、殺害されて来た。  
奴隷農園の農園主が、軍事独裁政権の大統領に交代しただけであった(注2)。  
中米の内陸にあるバナナ農園からのバナナを輸送するために、中米には鉄道網が整備され、それは米国本土の鉄道王ブッシュ大統領一族により建設されて来た。ブッシュ一族は、特に豊かな農園地帯であるニカラグアでは、強い支配権力を振るって来た。  1935年、ニカラグアを植民地として支配するため、米軍の海兵隊の大軍がニカラグアに「侵撃」した。それ以降、ニカラグアは米国の「奴隷農園」になった。  
このニカラグア侵略戦争を実行した米国海兵隊の指揮官=将軍、スメドレー・バトラーは晩年、日記の中で以下のように語っている。  
「私はブッシュ、ロバートソン一族のために、海兵隊を指揮しニカラグアを支配下に置いた。」  
ロバートソン一族とは、「日本人を始めとした有色人種は、人種的に劣った人種であり、核戦争により絶滅すべきだ」と主張するキリスト教原理主義教会の指導者パット・ロバートソン一族である。若い時代、アルコール中毒患者であったブッシュ大統領を説得し、立ち直らせた現在の大統領の「育ての親」ロバートソンである。  
ブッシュ大統領の最大支持基盤であるキリスト教原理主義教会=ロバートソン一族と、ブッシュ一族の「一体化」は、その源流を中米の「奴隷農園」の共同経営に持っていた(注3)。  
中米の奴隷農園で、黒人、先住民族=有色人種を奴隷として虐殺して来た人種差別思想が、「宗教の装い」を取ったものがキリスト教原理主義教会である。

※注1・・このモノカルチャー化は、WTOによる農作物の「貿易自由化」でも同一の事が推進される。WTOの正体が何かをこれは明確に示している。現在の「貿易自由化」とは、中南米に見られた農民の奴隷化の「別名」であるという実態が、そのモノカルチャー化と言う同一の農業形態により、明確に見えて来る。拙稿「日本のコメが危ない」を参照。

注2・・第二次世界大戦後、中南米諸国に乱立した軍事独裁政権の秘密警察には、ドイツから逃亡して来たナチスの生き残りが雇用され、有色人種の虐殺を担当した。  ナチスの生き残りが中南米に逃亡する「手配」を行ったのは、CIAとローマ・カトリック教会=バチカンであった。ナチスの生き残りは、カトリック教会の修道院の世界的ネットワークを使い、修道院から修道院へと逃亡し、ブラジル、アルゼンチン等に逃げ延びた。

注3・・キリスト教原理主義とブッシュ大統領の関係については、拙稿「金正日=ブッシュ大統領」を参照。

※・・参考文献 エドアード・ガレアーノ著「収奪された大地」藤原書店

引用おわり

この世で一番恐ろしいことは、「自分で生きていく術を失われる」ということである。

自分たちで食料も生産できなくなった社会では、奴隷になる以外の生き方が存在しない。 デカイ企業に時給数百円で(言い値)で雇われ続けるしかない。

新たな奴隷商売は世界で起きていることで、この日本にも入ってこようとしている。 日本のJAICAという組織をご存知だろうか?

発展途上国へいって、収入を得る術を教えに行くボランティア集団を抱えている組織である。 彼らは、現地民に土地を捨て、現金収入を得るよう促す努力をしている。 もちろん日本製品を販売する礎を作るためである。 それはそれでいい。

が、 問題は彼らから自立を奪い、現金収入に頼る経済機構を構築することにある。 これがどのような問題を起こすのか。想像できない方は